新学期が始まってから、およそ2週間が経とうとしています。
毎朝、こどもが起きるかどうか気を揉み、学校や新しい担任の先生とのやり取りに対応する……。
不登校の状態、あるいは行き渋りがあるお子さんを持つ保護者の方にとって、この2週間は心身がすり減る日々だったのではないでしょうか。
まずは、今日までよく乗り切りましたね。本当にお疲れ様です。
さて、そんな疲労が溜まっている木曜日の夜、親御さんの心にはふとこんな思いがよぎっていないでしょうか。
「明日1日だけ頑張って学校に行けば、あとは土日で休めるのだから、明日だけでも行ってほしい」
今回は、週末を目前にした夜につい口にしてしまいがちな「親の励まし」と、こどもに「休養の許可」を出すべき本当のタイミングについてお伝えします。
「明日行けば休みだよ」の励ましが、限界を超える引き金に
親として「せめて週末前くらいは登校してほしい」と願うのは当然の愛情であり、少しでもハードルを下げようとして、 「明日行けばお休みだから、頑張ってみない?」 と声をかけたくなるお気持ちは痛いほど分かります。
しかし、もしお子さんが今、「なんとか学校に行けているけれど、帰宅後はぐったりして辛そうにしている」、あるいは「心身ともに疲れ果てて学校に行けていないのに、『行かなきゃ』と激しく葛藤している」状態であれば、この声かけは避けるべきです。
このような状態にあるこどもは、新学期のプレッシャーの中で見えないエネルギーを激しく消耗し、すでに限界を迎えています。
そこに「明日行けば(あと1日だから)」と期待をかけられると、それは励ましではなく「どんなに限界でも、明日は行かなきゃいけないんだ」という強烈なプレッシャーとして重くのしかかり、心身をさらに深く壊してしまう引き金になりかねません。
「休養許可」を出すべき本当のタイミング
では、親はどのように関わればよいのでしょうか。
私は不登校支援の現場で、親御さんに「休養許可」を出してあげることの重要性をお伝えしています。
しかしこれは、「木曜日だから、明日を休ませて3連休にしよう」といったスケジュール上の話ではありません。
休養許可を出すべき本当のタイミングとは、まさに先述したようなこどもが心身の限界サイン(SOS)を出している時です。
なんとか登校しているけれど、笑顔が消え、食欲もなく辛そうにしている時。
学校に行けない自分を責め、「行かなきゃ、でも体が動かない」と苦しんでいる時。
そんな姿(心のSOS)に気づいた時こそ、曜日に関係なく、 「今週は新学期のプレッシャーの中で、本当によく頑張って耐えたね。明日はもうお休みして、ゆっくり休もう」 と、親の方から「休む許可」を出してあげてください。
親からの許可が、こどもの「行かなきゃ」の呪縛を解く
真面目で責任感の強いこどもほど、自分自身に「休む許可」を出すことができません。
限界を超えてもなお「行かなきゃ」という呪縛に囚われています。
一番の安全基地である親から「休んでいいよ」と先回りして許可を出してもらうことで、こどもの張り詰めた緊張の糸はスッと解け、ようやく深い安心感の中でエネルギーを回復させるための「休養」に入ることができます。
休ませることに「クセになるのでは」と焦るお気持ちもあるかもしれませんが、限界を迎えている時の休養許可は、こどものエネルギーの激しい漏れを防ぐ最強の防波堤になります。
迷った時は、一緒に状況を整理しましょう
とはいえ、こどもが限界かどうかを見極め、親自身が「学校に行ってほしい」という期待を手放して休養許可を出すのは、非常に苦しく難しい作業です。
「本当に休ませていいのか判断がつかない」
「休ませた後の学校への連絡が憂鬱でたまらない」
そのような時は、どうかご家庭だけで抱え込まず、ティーンズ・プレイスにご相談ください。
私たちは、こどもの状態(エネルギーの溜まり具合)を客観的に見立てながら、親御さんが孤立せずに安心環境を守れるよう、一緒に状況を整理させていただきます。
今週も、本当によく頑張りました。
お子さんの状態を丁寧に見つめ、もし限界のサインが見えたなら、明日は思い切って肩の力を抜く1日にしてみてくださいね。


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