新学期から2週間。「GW(連休)明けからは行けるかも」という親の期待が、こどもを追い詰める理由

保護者の心の整理

新学期が始まって、2週間が終わりました。

なんとか学校に行けているお子さんも、家で過ごしているお子さんも、この2週間は見えないプレッシャーの中で凄まじいエネルギーを消費しました。

そしてそれを支え、毎日のように心を砕いてきた親御さんも、本当にクタクタになっていることと思います。

今週も1週間、本当にお疲れ様でした。

さて、カレンダーを見ると、あと1週間ちょっとで「ゴールデンウィーク(GW)」という大型連休がやってきます。

この時期、不登校や行き渋りのあるお子さんを持つ親御さんの心には、ふとこんな期待が芽生えやすくなります。

「このGWでゆっくり休ませてリフレッシュできたら、連休明けからは心機一転、行けるようになるのではないか」

今回は、そんな「GW明けへの期待」がこどもに与える影響と、連休前後のご家庭の安心環境の守り方についてお伝えします。

「連休明けたら頑張ろう」が、苦しいカウントダウンになる

親として「連休を機に、また元気になってほしい」と願うのは、ごく自然な愛情です。

そのため、つい良かれと思って、 「連休中はゆっくり休んで、GW明けからまた頑張ろうね」 「休み明けから行けるように、連休中も生活リズムは整えておこうね」 といった声かけをしてしまうことがあります。

しかし、不登校の回復過程(エネルギーが枯渇している状態)にあるこどもにとって、この「GW明け」という明確な期限付きの励ましは、強烈なプレッシャーとして重くのしかかります。

こどもからすれば、「連休が終わったら、またあの苦しい日々(学校)が始まるんだ」「休み明けには絶対に行かなきゃいけないんだ」という恐怖のカウントダウンが、休みの初日から始まってしまうのです。

期待されると、連休中も心が休まらない

親からの「休み明けには」という期待を感じ取ったこどもは、GW中も全く心が休まりません。

表面上はゲームをして楽しそうに見えても、頭の片隅には常に「休み明けのプレッシャー」がこびりついており、エネルギーの充電タンクに穴が空いたまま過ごすことになります。

その結果、いざGWが明けた日に「やっぱり行けない」と完全に動けなくなったり、激しくイライラして暴れたりといった「大きな揺れ戻し」が起きてしまうのです。

不登校支援の現場において、GW明けにこどもの状態がガクッと崩れるケースが非常に多いのは、この「連休中の見えないプレッシャー」が大きな原因の一つです。

カレンダーから「GW明け」を消し、ただの日常にする

では、もうすぐやってくるGWを、こどもが心から安心してエネルギーを回復できる期間にするためにはどうすればよいのでしょうか。

大切なのは、親御さんご自身が今夜の時点で「GW明けに行くことへの期待」をきっぱりと手放すことです。

「連休明けのことは、今は考えなくていいよ。ただのお休みだから、いつも通りゆっくり過ごそうね」と、親の方から「期限」を取り払ってあげてください。

そして連休中も、「休みだから気分転換に外に出よう」「生活リズムを正そう」と特別なことをするのではなく、平日と同じようにご家庭を「ただの安心できる安全基地(いつも通り)」として保ち続けることが何よりも重要です。

親が期限を設けず、ありのままの姿を受け入れてくれることで、こどもの張り詰めた緊張の糸はスッと解け、初めて「本当の休養」に入ることができます。

親御さん自身が休むための「レスパイト」を

「期待を手放すのが大事だと分かっていても、どうしても先のことを考えて焦ってしまう」

それは、親御さんご自身の心に余裕がなくなっているサインかもしれません。

この2週間、極限のストレス状態にあったのですから、当然のことです。

だからこそ、週末やこれからの連休は、「親御さん自身が休むこと(レスパイト)」を最優先にしてください。

「私がゆっくり休むことが、結果的にこどもの安心環境を守ることに繋がるんだ」と割り切って、自分の好きなものを食べたり、一人の時間を作ったりして、ご自身の心身を労ってあげてくださいね。

もし、「一人で焦りをコントロールするのが苦しい」「GW明けの対応をどうすればいいか不安」という時は、どうかご家庭だけで抱え込まず、ティーンズ・プレイスの単発相談などをご利用ください。

親御さんが孤立せず、安心してこどもを見守れるよう、一緒に状況を整理させていただきます。

まずはこの週末、カレンダーの先のことはいったん忘れて、ご家族でゆっくりと深呼吸してお過ごしください。

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