「好きなこと」を応援したい親心と、こどもを苦しめる「評価」の罠

こどもへの関わり方と実践

話題のドラマ「タツキ先生は甘すぎる!」第8話では、不登校のこどもに対して、父親が「好きなことを見つけてあげよう、それを伸ばしてあげよう」と奮闘する姿が描かれていました。

学校に行けなくなり、エネルギーを失っているお子さんに対して、「何か好きなことを見つけて元気になってほしい」と願い、それを全力で応援しようとする親御さんの姿勢は、不登校支援の初期対応としてまさに「花丸」の素晴らしい関わり方です。

しかし、その愛情深い応援が、時としてこどもを苦しめるプレッシャーに変わってしまうことがあります。

「好きなこと」を奪う「評価の眼差し」

ドラマの中では、こどもが一番うまくできた(父親に注意されなかった)算数を「好きなこと」としていました。

そして父親も、「金メダルを取ろうね」と、一番になることが良いことだというメッセージを無意識に伝えてしまっていました。

実はここに、多くの親御さんが陥りやすい落とし穴があります。

それは、純粋な「好き」という気持ちの中に、「うまくできたから」「一番になったから」という【評価の眼差し】を持ち込んでしまうことです。

親の期待に応えるための手段になっていませんか?

こどもは親の期待にとても敏感です。

最初は「ただ好きだから、楽しいから」やっていたゲームや絵を描くこと、勉強などが、親から「すごいね、もっと上手になれるよ」「大会に出よう」と評価され、期待されるようになると、どうなるでしょうか。

こどもの中での目的が、「自分が楽しむこと」から「親を喜ばせること(親の期待に応えること)」にすり替わってしまいます。

「うまくできなければ、お母さん(お父さん)をガッカリさせてしまう」 そう感じた瞬間、一番の安らぎだったはずの「好きなこと」が、絶対に失敗できない重いプレッシャー(評価される場)へと変わってしまうのです。

■ 評価のない「静かな余白」を守るために

「上手にならなくてもいい」「結果が出なくてもいい」。

ただ純粋に、「それをしている時間が楽しい」と思える評価のない『静かな余白』こそが、こどものすり減った心のエネルギーを回復させる一番の栄養になります。

親御さんがこどもを応援したいと願う気持ちは、とても尊い愛情です。

だからこそ、「私の応援が、評価やプレッシャーになっていないだろうか」と迷われた時は、どうか一人で抱え込まず、私たち「第三の大人」を頼ってください。

ティーンズ・プレイスでは、「初回相談(60分・無料)」をご用意しています。

親子という距離が近い関係だからこそ難しい「応援と評価の境界線」について、まずはそのままお話しにいらしてください。

お子さんが心から安心して「好きなこと」を楽しめる『静かな余白』を、一緒に守っていきましょう。