「GWまであと少しだから頑張ろう」の励ましが逆効果に?連休直前のこどもの心への寄り添い方

こどもへの関わり方と実践

新学期がスタートしてからの3週間、ご家族で本当によく乗り越えてこられましたね。

カレンダーを見ると、来週の後半からは待ちに待ったゴールデンウィーク(GW)の連休が始まります。

「明日の月曜日はどうなるだろう」と不安になる日曜日の夜ですが、この時期になると、親御さんの心には無意識にこんな思いが湧き上がってくることがあります。

「あと数日行けば大型連休に入るんだから、なんとかそこまで踏ん張ってほしい」
「せっかくここまで行けたんだから、連休前まで休まずに行ってほしい」

そして、ついこどもに対して「GWまであと少しだから、頑張って行ってみようか」と励ましの声をかけてしまうことがあるかもしれません。

しかし、この悪気のない「励まし」が、不登校や行き渋りの状態にあるこどもを深く傷つけ、追い詰めてしまうことがあります。

今回は、連休直前だからこそ気をつけたい、こどもの心への寄り添い方についてお話しします。

「数日先」を見据える大人と、「今」を生きるこども

親の目線から見れば、GWまでの数日間は「たったの数日」です。

「終わりが見えているのだから、もう少しだけ頑張れるはず」と、見通しを持つことができます。

しかし、毎朝「行かなきゃいけない、でも行けない」という強烈な葛藤と戦い、心身のエネルギーが枯渇して限界のSOSを出しているこどもにとってはどうでしょうか。

こどもたちの時間感覚は、極限まで「今、ここ」に狭まっています。

「数日先の連休」を想像してエネルギーを配分する余裕など全くありません。

彼らにとって、明日の朝に学校へ行くということは、私たちが想像する以上に高く険しい、途方もない壁のように感じられているのです。

「わかってもらえない」という孤独がエネルギーを奪う

そんな限界ギリギリの状態のときに、一番信頼している親から「あと少しだから頑張ろう」と励まされると、こどもはどう感じるでしょうか。

「お母さん(お父さん)は、今の自分の苦しさをちっとも分かってくれていない」
「自分がこんなにギリギリなのに、まだ頑張れって言うんだ」

親からの励ましは、時に「今の苦しみの否定」として伝わってしまいます。

こどもは深い絶望と孤独を感じ、さらに心を閉ざして、なけなしのエネルギーを漏らしてしまうことになります。

頭では「いかなくちゃ」と思っているのに、身体は「いきたくない」と拒絶している状態のときに、外からの「頑張れ」はあまりにも重い荷物になってしまうのです。

「先」ではなく、「今」の苦しさに寄り添う

連休が近づくこの時期に親御さんに大切にしていただきたいのは、大人の時間感覚を押し付けて「先(GW)」の話をするのではなく、こどもの「今」の苦しさに静かに寄り添うことです。

朝起きられない、動けないのは、決して怠けや甘えではありません。

それは限界を超えた心からのSOSです。

「あと数日」というカレンダー上の都合はいったん横に置いて、今、目の前のお子さんがどんな状態にあるのかを見つめてあげてください。

もし、お子さんの表情が暗く、エネルギーが枯渇しているように見えるのなら、「連休前だから」という理由で無理に背中を押す必要はありません。

「今週もよく頑張ったね。疲れているみたいだから、明日はゆっくり休もうか」と、お子さんの状態を見極めた上で、休養を肯定してあげることが何よりも大切です。

お子さんにとって一番必要なのは、親が自分の「今の苦しさ」を理解し、受け止めてくれたという安心感なのです。

日曜日の夜は、どうか心穏やかに

もうすぐGWがやってきます。

お子さんが安心して休める環境を整えることは、結果的にご家族全体が心穏やかに連休を迎えるための大切な土台になります。

もし、「休ませていいのか判断に迷う」「どうしても焦ってしまう」という時は、ご家庭だけで抱え込まずにティーンズ・プレイスにご相談ください。

単発相談なども通じて、今のお子さんの状態を一緒に整理させていただきます。

日曜日の夜。

明日の朝のことはいったん手放して、今夜はどうかお子さんも親御さんご自身も、安心してゆっくりとお休みくださいね。

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