3月も終わりに近づき、いよいよ4月からの新学期が目前に迫ってきました。
こどもが不登校の状態にあるご家庭にとって、新学期は「もしかしたら行けるようになるかも」という期待と同時に、非常に大きな憂鬱を抱える時期でもあります。
その最大の理由の一つが、「また一から、新しい担任の先生に事情を説明しなければならない」という負担です。
「なぜ学校に行けなくなったのか」
「今、家でどんな様子なのか」
「学校に対してどのような配慮を求めているのか」
これまでの経緯や家庭の方針を、初対面の先生に口頭で一から説明するのは、保護者の方にとって精神的に大きくすり減る作業です。
時には説明しているうちに当時のつらい記憶がフラッシュバックし、予期せぬ形で親御さん自身の「安心・安定の土台」が激しく揺さぶられてしまうこともあります。
今回は、新学期に親もこどももすり減らずに学校と連携する「環境調整」のコツをお伝えします。
すべてを「口頭」で伝えようとしなくて大丈夫
新しい先生との面談や電話で、経緯をすべて口頭で伝えようとすると、どうしても感情が入り交じり、本当に伝えたかった要望が抜け落ちてしまうことがあります。
そこでおすすめしたいのが、「サポートシート(配慮願いのメモ)」を作成し、紙やデータで学校に渡す方法です。
シートには、以下のような項目を簡潔にまとめます。
- これまでの簡単な経緯(触れてほしくない地雷ワードも記載)
- 現在の家での様子(例:昼夜逆転しているが、食事は取れている等)
- 本人が今できること/できないこと
- 学校にお願いしたいこと(例:家庭訪問は控えてほしい、プリントは郵送してほしい等)
このように文字にして「可視化」することで、先生側も状況を客観的に把握しやすくなり、引き継ぎの漏れを防ぐことができます。
「連絡のルール」を最初に決めておく
もう一つ、新学期の最初の段階でやっておきたいのが「学校からの連絡頻度と方法」のルール決めです。
熱心な先生ほど、「毎日様子を伺うために電話をします」と言ってくださることがありますが、毎日の電話がプレッシャーになり、イライラや孤立感の深化といった家族の危機(ファミリー・クライシス)に繋がってしまうケースは少なくありません。
保護者が不安でいっぱいの状態では、こどもも家の中で心から安心して休むことができません。
「電話は週に1回、○曜日の夕方にお願いします」
「日々のちょっとした連絡は、電話ではなくメールや連絡網アプリにしてほしい」
このように、親が背負いすぎない「無理のない連絡のルール」を最初に提案し、孤立しない構造を作っておくことが、ご家庭の安心の土台を守る一番の予防になります。
専門家を「橋渡し役」として頼ってください
とはいえ、「学校に対して自分たちから要望を出すのは気が引ける」「先生の気分を害さないか不安」と思われる保護者の方も多いでしょう。
そのような時こそ、私たちのような外部の専門家を頼ってください。
ティーンズ・プレイスでは、社会福祉士・精神保健福祉士としての専門性を活かし、心理面だけでなく、制度や環境調整を含めた支援を行っています。
保護者の方と一緒にサポートシートを作成したり、学校との間に入って「家庭の希望」を角が立たないよう翻訳して伝える(橋渡しをする)ことも可能です。
新しい先生への対応に不安を感じたら、一人で抱え込まず、まずは都度払いの「単発相談」などを利用して、うまくまとまっていなくても構いませんので今の状況をそのままお聞かせください。
一緒に状況を整理し、新学期を安心して迎えるための準備を始めましょう。

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