不登校の初期、こどもが家でゆっくり休めるようになり、少しずつ笑顔や会話が戻ってくると、保護者の方は少しホッとする反面、次なる大きな不安に直面することが多くあります。
「そろそろ勉強させないといけないのでは?」
「このまま休んでいたら、成績がつかなくて進路が閉ざされてしまうのでは?」
こどもの将来を思えばこそ、学習の遅れに対する焦りが生まれるのは当然のことです。
しかし、ここで「元気になってきたから、そろそろ学校に行ってみようか」と無理に背中を押してしまうと、せっかく築き上げた「安心・安定の土台」が崩れ、こどもが再び心を閉ざしてしまうケースが少なくありません。
今回は、こどもにとって一番安全な場所である「自分の部屋(安心環境)」を守りながら学習を進め、それが学校の「成績」にも反映されるという、国の最新の制度と学びの形についてお話しします。
無理に「教室」に戻らなくても学べる
まず大前提として、「勉強すること=学校の教室に戻ること」ではありません。
今の時代、家から一歩も出なくても、自分のペースで学べるICTツール(eラーニング教材や学習アプリ、オンライン授業の動画など)がたくさんあります。
こどもにとってICTツールは、同級生の目や教室の緊張感といった「心の壁」を取り払い、自分にとって一番心地よい距離感で社会や学びとつながることができる非常に優れた道具です。
「今はまだ教室は怖いけれど、自分の部屋でタブレットを開くことならできる」
その小さな一歩を、「安心環境」を壊すことなく応援できるのがICT学習の強みです。
自宅でのICT学習が「成績」に反映される最新制度
「でも、家で勉強しても学校の成績にはならないし……」と心配されるかもしれません。
実は、令和6年(2024年)8月29日に、文部科学省から非常に重要な通知が出されました。
それは、「不登校の児童生徒が、自宅やフリースクール等においてICTなどを活用して行った学習の成果を、学校の成績評価に反映できる」ということを、法令上明確にしたものです。
これまでも一定の要件を満たせば「出席扱い」にすることはできましたが、今回の制度改正により、自宅での頑張りが「成績(評定など)」としても認められやすくなりました。
「学校に行かなければ成績がつかない」という時代は変わりつつあります。
家で安心して学び続けることが、確かな進路の選択肢につながっていくのです。
専門家が「ご家庭と学校の架け橋」になります
ただし、この制度を利用して自宅での学習を成績に反映させるためには、学校側と「どのような教材を使うか」「どうやって学習状況を定期的に報告するか」といったルールを決め、しっかりと連携をとる必要があります。
保護者の方が単独で学校と交渉し、これらの環境調整を行うのは、非常に大きなプレッシャーと負担を伴うはずです。
ティーンズ・プレイスでは、代表である私が「ICT支援員」としての技術的な知見と、「社会福祉士・認定心理士」としての心理・福祉の専門性を掛け合わせ、伴走支援を行います。
こども本人にとって負担のないICTツールの選び方のアドバイスはもちろん、学校側に対して「どのような学習方法なら本人が安心できるか」「成績反映のためにどう連携していくか」といった具体的な調整(環境の翻訳)をサポートいたします。
例えば、岸和田市であればeライブラリという学習アプリが学校でも家庭でも使えるようになっており、家庭で学習した情報を先生が学校にいたままチェックすることも可能になっています。
勉強の遅れに焦りを感じたときは、無理に学校へ戻すことを考える前に、ぜひ一度ご相談ください。
こどもの「安心環境」を守りながら、無理なく学びをつなぐ方法を一緒に整理していきましょう。

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