新学期が始まってから2週間が経過し、明日からいよいよ3週目が始まります。
この時間帯、ご家庭のお子さんのご様子はいかがでしょうか。
「お腹が痛い」
「頭が痛くて気持ち悪い」
「なんだか熱っぽい気がする」
明日の学校を控えた日曜の夜や月曜の朝になると、きまってこのような体調不良を訴えるこどもは非常に多いです。
そんな姿を見ると、親御さんの心には「学校に行きたくないから、仮病を使っているんじゃないか」「ズル休みをするための口実なのでは?」という疑いの気持ちが湧き上がり、ついイライラして「熱がないなら行きなさい!」と突き放したくなってしまうかもしれません。
今回は、そんなこどもの「身体症状」の背景にあるものと、正しい受け止め方についてお話しします。
「仮病」や「怠け」ではなく、本当に体が動かないのです
まず、一番にお伝えしたいのは、日曜の夜や月曜の朝に出るこれらの身体症状は、決して「仮病」や「怠け」ではないということです。
私自身も、小学校高学年から行きづらさを感じ始め、中学・高校と不登校を経験しました。
当時の私にも、強いストレスが身体症状として現れ、朝になると動悸や腹痛が続いて、思うように体が動かなくなるということが頻繁にありました。
「頭では行かなきゃと思っているのに、怠けているわけではないのに、本当に体が動かない」――その苦しい感覚は、大人になった今でも鮮明に覚えています。
新学期のプレッシャーの中で、こどもは目に見えないエネルギーを激しく消耗しています。
「行かなきゃ、でも怖い」という強烈な葛藤の中で、心が処理しきれなくなった悲鳴(SOS)が、限界を超えて「腹痛」や「頭痛」という形となって体の上に表れている状態(心身症的な反応)なのです。
親の「休んでいいよ」が、一番の特効薬になる
では、こどもが体調不良を訴えてきた時、親はどのように対応すればよいのでしょうか。
大切なのは、「本当にお腹が痛いの?」「熱を測りなさい」と疑ったり理由を問い詰めたりするのではなく、「それは辛いね。今週もいっぱい頑張って疲れただろうから、明日はゆっくり休んでいいよ」と、先回りして休養の許可を出してあげることです。
こどもは、仮病を疑われると「お母さん(お父さん)は自分の苦しさを分かってくれない」と絶望し、さらに深く傷ついてしまいます。
反対に、「休んでいいよ」と親から休養を肯定されることで、「行かなきゃ」という呪縛からスッと解放され、張り詰めていた緊張の糸が解けます。
「休むと決まったら元気になる」のは、安心した証拠です
「休んでいいよと言った途端に、ケロッとしてゲームをやり始めた。やっぱり仮病だったんだ!」と怒りを感じる親御さんもいらっしゃるかもしれません。
しかし、それも仮病だったわけではなく、「親が休みを許可してくれた(=自分を守ってくれた)ことで、極限のストレスから解放され、心からの安心感を得て症状が和らいだ」という証拠なのです。
どうか「騙された」と思わずに、「家がこの子にとって安心できる環境として機能しているんだな」と、肯定的に捉え直してあげてください。
私が何よりも大切にしているのは、「こどもの心が安定すること」です。
学校に戻ることを急ぐよりも、まずは自分を責めずに安心して休める環境づくりこそが、回復の絶対的な土台になります。
迷った時は、一人で抱え込まずにご相談を
とはいえ、「このまま休ませ癖がついてしまうのでは」という親御さんの焦りも痛いほどよく分かります。
日曜の夜に一人で対応をシミュレーションして、不安で眠れなくなることもあるでしょう。
そんな時は、どうかご家庭だけで抱え込まず、ティーンズ・プレイスにご相談ください。
「まずは親だけで、今の状況を整理したい」という方のために、都度払いの単発相談(60分 5,000円)もご用意しています。
行政の枠組みにとらわれず、民間だからこそ一人ひとりにじっくりと時間をかけ、長期的な視点で伴走させていただきます。
明日の朝のことは、いったん横に置いておきましょう。
今夜はどうかお子さんのSOSを優しく受け止め、ご家族でゆっくりとお休みくださいね。

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