「せっかくの休日なんだから外に出たら?」土日になると高まる親のハードルと、期待を手放す過ごし方

こどもへの関わり方と実践

新学期が始まって、最初の週末を迎えました。

平日は「みんなが学校に行っている時間に家にいるのだから仕方ない」と割り切れている親御さんでも、土日になるとふと、こんな言葉を口にしたくなることはありませんか?

「せっかくの休みなんだから、少しは外の空気を吸ったら?」
「みんな休みなんだし、家族でどこかに出かけようよ」

平日の間、ずっと暗い部屋でゲームをしたり、布団にくるまったりしているこどもの姿を見ていると、「休日くらいは気分転換させてあげたい」と思うのは親として当然の愛情です。

しかし、この良かれと思った提案が、不登校の状態にあるこどもにとっては「外に出なきゃダメだ」という新たなプレッシャーになってしまうことがあります。

休日も平日も関係ない「回復のための時間」

なぜ、休日の気分転換がプレッシャーになってしまうのでしょうか。

こどもが不登校になる過程には、いくつかの段階(不登校の7段階など)があります。

学校に行けなくなり、エネルギーが完全に枯渇して一日中寝て過ごす時期(エネルギー補充期)を経て、少しずつ好きなこと(ゲームなど)をやり始める時期(エネルギー再活性期)へと移行していきます。

この時期のこどもにとって、平日に家で過ごすことは「サボり」ではなく、すり減った心身のエネルギーを回復させるための必要不可欠な時間です。

そしてそれは、カレンダーが土日になったからといって急にエネルギーが満タンになるわけではありません

こどもからすれば、平日も休日も関係なく「今はまだ休養が必要な状態」なのです。

そこに親から「外に出よう」と期待されると、「やっぱり今のままの自分(家から出られない自分)じゃダメなんだ」と、せっかく溜まりかけていたエネルギーを漏らしてしまいます。

休日だからこそ「いつも通り」の安心環境を

では、休日はどのように過ごせばよいのでしょうか。

大切なのは、休日だからといって特別なことをさせようとするのではなく、「平日と同じように、安心して休める空気を家庭に作ること」です。

お子さんがゲームに没頭したり、昼夜逆転気味になったりしている状態を否定せず、「今はそういう時期なんだな」と心からゆっくり休む環境を整えてあげてください。

こどもは、自分のそのままの姿を親に認められ、否定されずに見守られることで、「自分はここにいていいんだ」という深い安心感を得ることができます。

その安心の土台があってはじめて、「ひまだなぁ」「何かしてみようかな」という、次のステップ(再活動希望期)への自然な意欲が湧いてくるのです。

*不登校の7段階をこどもが描いたイラスト付きで紹介している「不登校ガイド」を公開しているNPO法人みんなの居場所ありのままにリンクを貼っておきます。

親の笑顔が、こどもの心を回復させる一番の薬

「せっかくの休日なのに、このままでいいのだろうか」と焦ってしまう時は、親御さんご自身の心にも余裕がなくなっているサインかもしれません。

不登校は家族の危機(ファミリー・クライシス)であり、親御さん自身がイライラしたり落ち込んだりするのは自然な反応です。

だからこそ、この週末は「親御さん自身が休むこと(レスパイト)」を最優先にしてみてください。

不登校を経験した若者たちに話を聞くと、「親の悲しい顔を見ることが一番苦しかった」「親の笑顔を見ることができたとき、本当に大きな安心や嬉しさを感じた」と語ってくれます。

お子さんのことはお子さんのペースに任せ、お母さんやお父さん自身が楽しめることに時間を使ってください。

「こどもを外に連れ出さなきゃ」というハードルをそっと下ろし、親御さんが笑顔でいること。

それが、こどもの心を回復させる一番の薬になります。

「頭では分かっていても、どうしても焦ってしまう」
「休日のたびにこどもと衝突してしまい、どう関わればいいか分からない」

そんな時は、どうか一人で抱え込まずにティーンズ・プレイスにご相談ください。

初回無料相談や単発相談(都度払い)からでも構いません。

ご家庭が心から安心して過ごせるよう、一緒に状況を整理していきましょう。

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