家でゲームや漫画ばかり…。不登校のこどもにとって「好きなこと」が持つ本当の意味

こどもへの関わり方と実践

話題のドラマ「タツキ先生は甘すぎる!」の最終回では、主人公の息子である蒼空くんが、大きく心を動かしていく姿が描かれました。

そのきっかけとなった要素の一つに、「自分の好きなこと(漫画)を通じて自信を取り戻したこと」があります。

不登校のお子さんが家でゲームや漫画、動画視聴など、自分の好きなことばかりしている姿を見ると、「こんなことばかりしていて、将来どうなるのだろう」「怠けているだけではないか」と不安になり、ついイライラしてしまう親御さんも多いと思います。

しかし、支援の現場の視点から見ると、この「好きなことに没頭している時間」には、非常に重要な意味があります。

「好きなこと」は、すり減った心のエネルギーを回復させる最大の栄養

ドラマの中で、蒼空くんにとっての「好きなこと」は漫画を描くことでした。

自分の描いた漫画をフリースクールの仲間たちから絶賛されたことは、学校に行けなくなり失われていた自己肯定感(自信)を取り戻す、非常に大きなきっかけになったはずです。

また、その漫画を描くきっかけが父親であったことが、結果として親子の深い和解へとつながっていきました。

学校に行けなくなってしまったこどもの心は、エネルギーが空っぽにすり減っている状態です。

そんなこどもにとって、誰からも評価されず、ただ純粋に「自分の好きなこと」を楽しめる時間と環境は、枯渇したエネルギーを回復させるための「最大の栄養」になります。

安心できる環境があってはじめて「好きなこと」ができる

実のところ、心が極限まで疲れ切っている(不登校の初期などの)段階では、好きなゲームや漫画にすら手がつかず、ただ一日中ぼーっと横になっていることしかできない時期もあります。

そこから少しずつエネルギーが溜まり、「ゲームをしよう」「漫画を読もう」と好きなことに向かって動き出せるようになったということは、実は「順調に回復の階段を上っているサイン」でもあるのです。

「好きなことばかりして…」と否定するのではなく、「好きなことができるくらい、家の中が安心できる環境になっているんだな」と捉え直してみてください。

焦る気持ちを抑えきれない時は、相談してください

「好きなことが心の栄養になる」と頭では分かっていても、毎日ダラダラと過ごすこどもの姿を目の当たりにして、焦りや不安を感じずに見守り続けることは至難の業です。

「どうしても小言を言ってしまう」「頭では分かっているのにイライラする」というお気持ちは、痛いほどよく分かります。

そんな時は、「こどもを見守らなきゃ」とご家庭の中だけで無理をして抱え込まず、私たち「第三の大人」にその不安を預けてください。

ティーンズ・プレイスの「初回相談(60分・無料)」は、お子さんのことだけでなく、親御さんご自身の「心の整理」や「ガス抜き」のためにお使いいただいて構いません。

親御さんの心の重荷を下ろし、ホッとできる余裕を作ることこそが、お子さんが安心して「好きなこと」でエネルギーを溜め、次の一歩を踏み出すための最大のサポートになります。