話題のドラマ「タツキ先生は甘すぎる!」第9話では、不登校のこどもたちが「人生詰んだ」と語り合う、非常に印象的で重いシーンがありました。
家でゲームばかりしてダラダラしているこどもの姿を見て、「怠けているだけでは」「将来への危機感がないのでは」とイライラしてしまう親御さんもいらっしゃるかもしれません。
しかし、不登校のこどもの本当の心の内は、ドラマで描かれていたような「人生詰んだ」という深い絶望感でいっぱいになっていることがほとんどです。
「私の人生も詰んでるかなぁ?」
実は私自身も、支援の現場でこどもから「もう人生詰んだ」と言われたことがあります。
その時、私はその子にこう問いかけました。
「そっか。……じゃあ、私の人生も詰んでるかなぁ?」
驚くこどもに、私は自分自身の過去を打ち明けました。
私も中学3年生から高校にかけて不登校を経験したこと。
それでも今、こうして大人になって、支援の仕事をしながら生きていること。
「不登校になっても選択肢は他にもたくさんあるよ」
そう伝えると、こどもの顔に少しだけ安堵の表情が浮かんだのを今でも鮮明に覚えています。
こどもにとって「学校に行けない」は生き地獄
大人から見れば、「たかが学校を休んでいるくらいで、人生が終わるわけがない」と思うかもしれません。
しかし、たかだか15年ほどしか生きていないこどもにとって、「学校」は自分が所属する社会のすべてです。
その学校に行けないということは、社会から切り離され、「死ぬことも、かといってまともに生きることもできない生き地獄」に突き落とされたような、強烈な絶望感なのです。
表面上は平気な顔をしてゲームをしているように見えても、心の中では「普通に学校に行けない自分はダメな人間だ」と激しく自分を責め続けています。
絶望を希望に変える「安心の土台」
だからこそ、そんなふうに思い詰めているこどもに対して、「このままで将来どうするの!」と正論やプレッシャーをぶつけるのは逆効果になってしまいます。
いま必要なのは、こどもの深い絶望を理解し、どんな状態であってもそのままを受け入れてくれる「安心の土台」を作ることです。
「学校に行けなくても、あなたの人生は終わらない」
「他にも道はたくさんあるから、今はゆっくり休んでいいんだよ」
そう心から伝えてあげることが、すり減ったエネルギーを回復させる第一歩になります。
「どう接していいか分からない」時は頼ってください
とはいえ、毎日こどもと顔を合わせている親御さんが、先の見えない不安を隠して笑顔で見守り続けるのは、並大抵のことではありません。
「頭では分かっているけれど、どうしても焦ってしまう」というお気持ちは痛いほどよく分かります。
そんな時は、どうかご家庭だけで抱え込まず、私たち「第三の大人」を頼ってください。
ティーンズ・プレイスでは、「初回相談(60分・無料)」をご用意しています。
親御さんご自身の不安を整理し、ガス抜きをするためにお使いいただいても構いません。
こどもが安心できる環境をどう作っていくか、そして、これからどんな「選択肢」があるのか、一緒に見つけていきましょう。