「出席扱い」に縛られないで。不登校のこどもと親を追い詰める「出席偏重」の歪み

不登校支援の考え方

こどもが学校に行けなくなったとき、「このままでは欠席日数が積み重なってしまう」「進学や将来が不利になるのでは」と不安になり、「せめて『出席扱い』になるフリースクールやオンライン学習を探さなきゃ」と必死になってしまう保護者の方は少なくありません。

親心として、少しでもこどもの将来の不利益を減らしてあげたいと焦るのは当然のことです。

しかし、この「出席」にこだわる社会の風潮が、かえってこどもと親御さん自身を追い詰めてしまっている側面があります。

先日、東洋経済オンラインにて教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏による『不登校の子どもと親を追い詰める「出席」偏重社会の歪み』という記事が掲載されていました。

今回はこの記事の視点をお借りして、不登校支援における「出席」への向き合い方について整理してみたいと思います。

「学校復帰」を前提とした支援の落とし穴

記事の中では、ある不登校のこどもがオンライン学習を行い、校長先生に「出席扱い」にしてもらう約束を取り付けたものの、「あくまで学校への足がかりになるように行うこと」という条件が付けられた事例が紹介されていました。

また、日中に過ごしていた児童館からも「児童館という居場所があることが、学校に行くことを阻んでいる可能性がある」と、一時受け入れを難色を示されたそうです。

これらは、「学校復帰(登校)こそが唯一の正解である」という大人の理屈を、こどもに押し付けてしまっている典型的な例です。

以前のブログでもお伝えしましたが、国の「教育機会確保法」では、不登校のこどもに対する「休養の必要性」が明確に定められています。

心身のエネルギーがすり減っている状態のこどもに、「学校に戻るため」という条件付きで別の学習や居場所を強要することは、こどもから本当の意味での「安心できるお休み」を奪ってしまうことになります。

「出席扱い」がこどものエネルギーを奪うとき

今の時代、オンライン教材やフリースクールなど、一定の要件を満たせば学校に行かなくても「出席扱い」になる制度は確かに存在します。

制度自体は、学校外でのこどもの頑張りを評価する素晴らしいものです。

しかし、「出席扱いになるから、毎日この時間はオンライン教材をやりなさい」「フリースクールには行きなさい」と、こどもの状態を見極めずにプレッシャーをかけてしまうと、家の中が「第二の学校(評価される場所)」に変わってしまいます。

こどもは、「結局、親は自分が学校に行かないこと(欠席すること)を許してくれていないんだな」と感じ取り、ますます心を閉ざし、エネルギーを消耗してしまうのです。

「出席」よりも、まずは「安心の土台」を

ティーンズ・プレイスでは、「学校復帰」だけを支援の目的にしていません。

欠席日数がどれだけ増えようと、まずは「あなたは今、休んでいていいんだよ」という絶対的な安心環境(土台)をご家庭で作ることが何よりも優先されます。

エネルギーが十分に溜まり、こども自身の内側から「勉強してみようかな」「外に出てみようかな」という意志が芽生えたとき、その結果として「出席扱い」の制度をうまく活用すればよいのです。

順番を間違えてはいけません。

「頭では分かっているけれど、欠席が続くのを見ているとどうしても焦ってしまう」
「将来のことを考えると不安で眠れない」

そんな時は、どうかその焦りを一人で抱え込まず、私たち「第三の大人」に預けてください。

ティーンズ・プレイスの「初回相談(60分・無料)」は、親御さんご自身の「心の整理」や「ガス抜き」のためにお使いいただいて構いません。

「出席」というプレッシャーからそっと降りて、こどもが心から安心できる見守り方を、まずは一緒に整理していきましょう。