こどもが学校を休み、親自身も少しずつ自分の時間を持つようにして「今はゆっくり見守ろう」と決めた。
それなのに、目の前のわが子は毎日昼夜逆転で、部屋にこもってゲームや動画ばかり。
そんな姿を毎日見ていると、
「本当にこのままでいいの?」
「ただ怠けているだけでは?」
「このまま社会に出られなくなるのでは……」
と、再び強い焦りやモヤモヤが湧き上がってくるのは、とても自然なことです。
今回は、不登校中の「昼夜逆転とゲーム」に対する親の焦りの手放し方について整理してみたいと思います。
生活リズムの乱れは「原因」ではなく「結果」です
こどもが昼夜逆転してしまうと、親としては「生活リズムが乱れているから学校に行けないのだ」と考え、無理にでも朝起こそうとしたり、ゲームを取り上げようとしたりしがちです。
しかし、不登校初期の多くは、「心のエネルギー低下」が先にあり、その結果として「生活リズムの乱れ」が起きています。
学校という外の世界で強い緊張や不安を抱え、心のエネルギーが枯渇してしまった結果、それが昼夜逆転や睡眠障害といった身体症状や生活習慣の崩壊として表出しているケースが極めて多いのです。
つまり、昼夜逆転は「怠け」ではなく、心身が限界を迎え、自分を守ろうとしているサインだと言えます。
なぜゲームばかりするのか?
「疲れているなら寝ればいいのに、なぜゲームばかりするの?」と疑問に思うかもしれません。
現実の不安やプレッシャーから逃れ、家という安全基地の中で「没頭できるもの」があること自体は、決して悪いことではありません。
実際、私が不登校で一番ひどい状態のときは、ゲームをする元気もなく、食事もまともに取らずにひたすら眠り続ける毎日でした。
むしろ、休養を通じてエネルギーが蓄積されてきた段階では、ゲームやものづくりなど、こども自身の興味関心に基づいた活動が、社会との接点を再構築していくための大切なスモールステップになります。
今は、現実の辛さから心を守り、エネルギーを溜め直している「休養の一つの形」なのだと捉え直してみてください。
無理に正そうとすると、回復が遅れてしまう
この段階で、親の焦りから生活面だけを強く是正しようとするのは、実は逆効果になることが少なくありません。
無理に生活リズムだけを整えようとすると、家の中の緊張が高まり、こどもにとっての休息の質が下がってしまい、結果的に回復が遅れることにつながります。
もちろん、将来的には生活リズムを整えることは大切ですが、不登校の初期においては「順番を見極めること」が何よりも重要です。
親の「焦り」は専門家と分け合いましょう
頭では「今は休ませる時期」と分かっていても、目の前で昼夜逆転しているわが子を一人で見守り続けるのは、親にとって途方もない忍耐が必要です。
「このままでいいのか」という焦りは、こどもを大切に思うからこその愛情ゆえの感情です。
しかし、その限界を迎えた焦りをこどもに直接ぶつけてしまう前に、ぜひ私たちのような第三者(専門家)を頼ってください。
「今はこういう見立てだから、このままで大丈夫ですよ」
「エネルギーが少し溜まってきたら、こういう声かけをしてみましょう」
そうやって客観的な視点を専門家と共有するだけで、親の心の負担は大きく減り、不必要な試行錯誤を減らすことができます。
一人で抱え込んで限界を迎える前に、まずは今のありのままの状況を、お気軽にお聞かせください。

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