日々の相談の中で、「こどもがずっと家から出ない。このまま大人になって、『ひきこもり』になってしまうのでは…」という深い恐怖や不安を口にされる親御さんは少なくありません。
目の前で動けないお子さんの姿を見ていると、どうしても将来を悲観し、不安が雪だるま式に大きくなってしまうのは痛いほどよく分かる感情です。
今回は、そんな見えない不安に押しつぶされそうになっている保護者の方へ、精神保健福祉士・社会福祉士の視点からお伝えしたいことがあります。
一番の予防は「家族が孤立しないこと」
「ひきこもり」という言葉にはネガティブなイメージがつきまとうため、親御さんは「絶対にそうさせてはいけない」と焦り、無理にこどもを動かそうとしてしまいがちです。
しかし、こどものエネルギーが溜まっていない状態でプレッシャーをかけると、かえって家庭の空気が緊張し、こどもはさらに心を閉ざしてしまいます。
大切なのは、「将来どうなるか」を今すぐコントロールしようとすることではありません。
どのような状態であっても、「家庭の中だけで問題を抱え込まず、親御さん自身が社会(外部の支援)とつながり続けること」です。
親御さんが孤立せずに心のゆとりを保つことが、結果的にお子さんの安心の土台となり、将来的な社会的孤立(ひきこもり)を防ぐ一番の力になります。
岸和田市にも「頼れる場所」があります
「もしこのまま長引いても、社会には助けてくれる場所がある」と知っておくことは、親御さんにとって大きなお守りになります。
例えば、地元・岸和田市では、岸和田市社会福祉協議会(自立相談支援センター)がひきこもりに関する専門の相談支援機関として、ご本人やご家族に向けた手厚いサポートを行っています。
- ひきこもり相談窓口(無料): ご本人だけでなく、ご家族だけでも相談できます。協議会でも「誰かに話をしたり、一緒に考えることで気持ちが楽になり、問題の整理ができます。まずはご家族だけでもご相談ください」と呼びかけられています。
- 心理の専門職による「ひきこもり家族相談会」: 毎月第3金曜日に、公認心理師や臨床心理士といった心理の専門職に、ご家族が相談できる機会が設けられています。
- フリースペース「道草-michikusa-」: 「人と必ず交流をしないといけないわけではなく、自分ひとりの空間で自由なことをしながらマイペースに過ごせる場所」として、当事者のための居場所も用意されています。
「もしも」の時のつながりを持つ
「まだそこまで深刻じゃないかもしれないし…」と遠慮する必要はありません。
ティーンズ・プレイスでも、日々のお話をお伺いしながら、必要に応じてこうした地域の専門機関(公的な社会資源)へおつなぎするサポートを行っています。
「このままで大丈夫なのだろうか」と夜も眠れないほど不安になったときは、どうか一人で抱え込まないでください。
まずは私たちのような「第三の大人」に、その不安を預けてみませんか。一緒に今の状況を整理するところから始めましょう。