カテゴリー:体験談・エピソード
「学校に行かない」という選択肢が無い私の学校生活
学校に行かない、という選択肢が無い__
熱が高く出た風邪やら出席停止やらでは、休みます。でも、辛いと感じたとき、それでも足は学校に向くのです。そんな私のお話を、少し聞いてくださると幸いです。
まずは、私の小学校時代の話から。小学校高学年は、自分的に今の次くらいに勉強していた時代でした。いい子&目立つ子の頂点時代、はじまりはじまり。
小学校低学年。学校が楽しかった懐かしいあの頃。笑 しかしその頃の記憶といったら、窓からの風景と下校で転んだことくらいしかありません。笑
ということで、一気に小学校高学年に飛びます。
小学校の頃の通信簿は、6年になっても よくできる/できる/がんばろう(勉強面)のうち、殆ど全ての項目で「よくできる」。生活面で特によくできた項目に丸がつく、という部分では、5、6項目に丸がついている…
そして、家に持ち帰れば「できる」の数を数えられ、ここは何でよくできるじゃないの、丸の数は多いけどどうしてこの項目に丸ついてないの、そう尋ねられて口ごもる(そんなの分からんわ!って笑)。テストも、100点ではないものがたまにあると隠す、そんな日々でした。
でもその頃は今ほど捻くれていませんでしたから、特に何も思うことはなかったのかもしれません。日々の記憶だけがあって、感情は全く覚えていないので…。
そして、そんな私は中学生になりました。中1、気持ちというか心というか、そんなものが何だかおかしくなった年のはじまりはじまり。
テストが、満点が当たり前ではないものになり、更に順位が出る。それを知っても、初めは軽い気持ちでした。20位くらいに入れればいいかな、と。しかしいざ受けてみて、1位になって、そうして怖くなりました。もちろん嬉しくもあったのですが、今後これを保たなくてはいけないのか…と思うと、怖さも出てきたのです。
親戚云々のこともあり、初めの頃は何とか高く保ち続けていた成績も段々と下がり始めていきました。でもその頃は、みんなに置いていかれるという焦りはなく、むしろもうどうでもいいやという気持ちも…ありませんでした。何も考えていなかったのだと思います。中1の時の記憶に言葉や感情が少なくて、光景の記憶が多いから。
そうして段々、寝るのがストレス、そしていざ寝ても夜中に起きて真っ暗なのが恐ろしい。何とか再び寝て朝になり、起きてみると、今度は眠気と頭痛が半端じゃない。そういう生活になっていきました。お布団から出たくない、動きたくない、何もしたくない、ただ寝転がっていたい__ 畳の上で切実にそれを願った日、そのとき見えた風景や明るさ…今でもはっきり覚えています。笑
それでも、朝起きるのが苦痛になれば夜に寝るのをやめて学校に行きました。授業に集中はできないしテストの順位も下がって行ったけれど、表面上はいい子を取り繕ったりA評価(教科内の項目ごとにAかBかCの評価がつき、それによって1〜5の数字が決まる)であるギリギリの点数を取っていたため、通信簿はやっぱり5段階評価の全て5だったり、4があっても1つだったり。でも、習い事も何もしていなかった上趣味のピアノも家になかったこともあり、中1の後半の私の生活は、今考えてみると抜け殻みたいなものでした。笑 そのためか、小学校高学年よりも中1のほうがだいぶ昔のことに感じます。
そして、中1は無欠席でした。
抜け殻生活のせいですっかり生活リズムがぐちゃぐちゃになり怠惰になり、そんな私は中2になりました。ガラッと環境が変わり、好転していくことばかり…と思われた、中2生活のはじまりはじまり。
初めの頃は、確かに好転していた。それは本当に感じました。ピアノが家にある。周りの環境が良くなる。気持ちが晴れて、生き返っていくような、そんな心地がしました。
でも、それも長くはなくて…
成績にとらわれ始めます。転入してきて最初のテストで1位をとってしまい、勉強面での恐怖が少しだけ蘇ってきたのです。でもこの時は右肩上がり時代なので、嬉しさのほうが大きかったのかもしれません。
そうこうしているうちに、段々と影が見え始めます。人間関係です。今はもう解体というか分裂というか、していますが、当時の仲良しトリオで一緒に居るときに窮屈さ、居づらさを感じ始めたのです。しつこくからかわれることもあった。そして挙げ句の果てには、そのうち1人が口走った一言に何故か殴りかかりたいほどの憎しみを感じたりし始めました。これはさすがに自分が怖かった…。笑
嫌だ、嫌だと思ってはいるものの、やっぱり学校に行くしかなくて、行き続けました。しつこくからかわれても、二度め以降の「やめて」は言えなくて、憎しみを感じても、居づらさを感じても、窮屈に思っても、全部隠して笑顔のまま。全部全部激しい気持ちは抑えて隠したまま。
夏が過ぎて、秋が過ぎて、そうして冬になって。すごく寒かった、それだけは覚えているある日のこと。
もう嫌だ。学校の教室が、部活が、もう嫌だ。学校に、行きたくない。
だからその日、日付が変わって午前3時過ぎに外に出ました。マンションの最上階に住んでいたので、そこから下を見ました。
ここから、飛び降りよう。
でも、そこでちょっと正気になったのかもしれません。やっぱり怖い、と思ったから。いい子でいる、それが壊れるのが怖かった。結局は勇気のない人間なのです。それと同時に、私は昔高めの2段ベットの上から飛び降りる遊びが好きだったことやこのマンションは高さが低いことを思い出しました。死なない、死ねないじゃん、って。笑
そのときに考えたことは、光景以上に鮮明に覚えています。
(上に書いたことは、今まで封印してきた出来事で誰にも言ったことはありません。でも、こういうこともこのブログには書いてしまおうと思います。)
動きのある中2、またしても、無欠席。
中2が終わって、春休みもあっという間に終わって、中3になりました。受験生、はじまりはじまり。
※中3はまだ終わっていません。私は今受験生です。
中3スタート。またしても、初めのテストで1位になりました。このときは、3年間とも初めは1位だった、と笑っていたはず。
楽しい日々でした。トリオだったあと2人とはクラスが離れ登下校の時以外は殆ど関わりがなくなり、新たに一緒にいるようになった同じクラスの友達は面白くて優しくて。
でも、なのに、またしても暗い影。これはここ数ヶ月のことです。今まで仲が良かった他クラスの友人(トリオの人のうち1人)と、一緒にいるのが苦痛になったのです。そして、我慢ができなくなり、離れました。そこに至るまでに、また学校に行きたくない死のうと思い首を手でしめ、そんな状況の中眠気に耐えられず寝るという何とも言えない事態などなど、私個人的なものですが色々ありました。トリオ、分裂。
でも離れても、顔を合わせるのが怖くて避けてばかり。どうしても顔を合わせなければならない日の前日は、くだらないと思われるかもしれませんが本気で学校に行きたくなくなります。その件だけでなく、友人関係のもつれのようなものがあると不安やらなんやらで学校に行きたくなくなる。そうすると、何故だか死にたいスイッチまでオンになるのです。何故か。(因みに今勉強面での焦りは常にあるものになっているので、それが溜まると直で死にたいに向かうことはあります。)
死にたい、それに一度とらわれると、しばらく頭の中を駆け巡ります。しにたい、しにたい、しにたい…でも、必殺技を身につけました。とりあえず、寝ること。笑 寝て次の日になって、その時の絶望感たるや…でも、学校を休むという選択肢は、私の中にはありません。なぜだか分からないけれど、どんなに嫌でも学校に行く準備をして、時間になると学校に向かって歩くのです。
中3、今のところ、無遅刻無欠席。
学校に行かない、という選択肢。私には、そもそも見えなかった。用意されていなかったのか、見つけられなかったのか、塞がれていたのかは分かりませんが。でもそれは果たして良いことなのでしょうか。私立高校の個別相談会で良い反応を得られる無欠席は、そんなに偉いものなのでしょうか。
今は、ネットで様々な意見を見ることができる時代です。それを見ると、やはり不登校に対して厳しい意見を言う人も一定人数見受けられます。
でも、学校を休むという選択肢が無い私は、学校に行きたくないというのが何故か死にたいに繋がるのです。理由は分かりません。自分でも分かりません。
ただ、私はこう思うのです。
無欠席は、休まずに学校に行くということは、必ずしも良いことというわけではない、と。
学校に休まず行くことは良いことであるという風潮が強くあるのは確かです。でも、それが生んだ人間のうちの1人がこれです。こんな人間ですが、ちっぽけな人間ですが、「不登校」というものについて真剣に考える人がもっと増えたらいいな、と思います。「不登校」とか、「学校を休む」というものが、もっと自然に選べる選択肢になることを願っています。
バラバラした纏まりのない文章をここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
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全1件のコメント
Kuaさん
今更ながらのコメント、すみません。
共感しました。
よく「行きたくなかったら行かなくても良いよ」って言われます。でも誰もリアルの世界の人は許してくれないんです。
どうしてもで休んだのは2回ほど。基本的には行かされるし休んだ2回もさんざん文句を言われました。
行きたくない、もう嫌だ!って心は叫んでるのに体は勝手に学校に動いて体は何もストレスを感じてなくて。ただただ心にストレスが重なっていきます。
行かないという選択肢がほしいんです。