『ツナグ』生きている今だからこそ伝えられることがある

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読書感想文第2弾です。
今回の課題図書は『ツナグ』です。

概要

著者:辻村美月さん
ジャンル:ファンタジー
種類:連作長編小説

吉川英治文学新人賞を受賞。

あらすじ

一生に一度だけ、死者との再開をかなえてくれるという「使者(ツナグ)」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員……ツナグの仲介のもと再開した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。(裏表紙より抜粋)

使者の青年が、依頼を引き受けながらさまざまな想いに触れていきます。想いに触れていく中で、青年は何を想うのか。どう、成長を遂げるのか。
生きる者と死せる者を繋ぐ“使者”とは何か?
伝えずに後悔する人。止まった時が動き出す人。その人たちは、使者との繋がりによってどう進んでゆくのか?
切なくも、あたたかい。電車の中では読めない小説です。

読書感想文

※多少のネタバレを含んでしまいますので、「なにも知らずに小説を楽しみたい…!」という方は読後に読み進めてくださいませ(*´`)

『ツナグ』を読んで一番最初に想ったのは、「私は伝えたいことを伝えられているだろうか」ということです。

「使者」は、死者と生者を繋いでくれます。
しかしそれは、一生に一度だけ。それは生者だけのルールではありません。

死んでから会えるのも一度きり。さらに死者のほうから依頼する(「生きているあの人に会いたい」と言う)ことは出来ないので、相手から依頼が来るのを待つしかありません。
本当に依頼があるかも分からないまま、誰かからの依頼を受け、その人に会うかどうか選ぶのです。
依頼があっても断ればカウントはされないので、「一番会いたい人がいるから」と断ることも可能です。しかしその人から依頼が来ることは無くずーっと待ち続ける……なんてことも。

現実世界では、残念ながら使者はいません。
死んだら終わりになってしまいます。その後に会って伝えることは出来ないし、生きているうちに伝えなければ、あとは自分が墓場まで持ってゆくしかないのです。
私は今、全てを伝えられているでしょうか。

謝罪を、感謝を、出来ているのでしょうか。

「あの時、伝えておけばよかった」
誰かとの永久の別れを迎えたとき、自分がそう想わないでいれるのか……きっと、無理です。
どれだけ伝えても、どれだけ話した人だとしても、やっぱりどこかで「あの時…」と後悔するのでしょう。
いつか必ず後悔すると分かっていても伝えられないことだってあるかもしれませんし。

もし「使者」がいたら、誰に会うのだろう

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もし使者がいたら、私は誰に会おうとするのでしょうか…そんなことを考えてみました。

今誰かに会うとしたら、「お爺ちゃん」かなぁ…。
お母さんのお父さん、母方の祖父ですね。

私には、お爺ちゃんと過ごした思い出がありません。
幼い頃抱っこしてもらったらしいのですが、その温もりは覚えておらず、記憶にあるのは笑顔で飾られた遺影のみ。最期の瞬間さえ、私の記憶には残っていないのです。

私がお爺ちゃんに会いたい理由は、たった一つです。

成長した孫の姿を見せたい。

お爺ちゃんは、私がまだ幼い頃に亡くなりました。
頑固者だったお爺ちゃんが笑顔でいるのは、孫の私たちを可愛がっているときだったんだとか。
それほどまでに可愛がっていた孫たちの成長を、お爺ちゃんはどれほど心待ちにしていただろう。
最期を迎えるときのお爺ちゃんの心の中に、私たち孫を想う気持ちがどれだけあったかは分からないけれど…きっと、愛情深い人だったのだと思います。
だからこそ、会ってありがとうを伝えたい。孫はこんなに成長しましたと、苦難ばかりだけれど、それでも孫は生きていると、伝えたいんです。

幸いなことに、今の私は両親健在で、記憶の中では身近な人との別れを経験したこともまだありません。そんな私が「別れ」というものをどれだけ理解できているかは分かりません。
けれど、それでも容赦なく訪れてくるのが別れということなんだと想います。

そのときまでに、私はどれだけ伝えることが出来るのでしょう。どれだけ心の準備を進めることができるのでしょう?

出会いがあるということは、別れがあるということ。
別れなんて悲しすぎるものを経験するくらいなら、出会いなんてないほうがいいのかもしれません。
けれど私は、やっぱり出会いに感謝したいです。
別れにも感謝できるような、そんな生き方をしていきたいものです(*´`)

あとがき

読書感想文は、以上になります。
『ツナグ』は映画化もされていますので、気になる方はそちらもチェックしてみてくださいね٩( ‘ω’ )و

▽『ツナグ』小説バージョンのチェックはこちらからどうぞ


次回は『晩夏のプレイボール』の予定です。
青春小説を書いたら右に出るものはいない!と私が愛してやまない「あさのあつこさん」の作品となります。

もし鷹れんに読んでほしいオススメの本がありましたら、ぜひ教えてくださいね╰(*´︶`*)╯
最後までお読みいただき、有難うございました!
鷹れん

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